センジュ出版の吉満さんと、読書のススメの小川さんが開催する「読書てらこや」の課題本のうち、二冊目です。
この本は「読書てらこや」の中でも、とても話題になりました。
著者:中田 香織
この本の感想を正直に申し上げると、「むずかしいじゃないか、やさしい神さまのお話なのに」という不満です。僕は「やさしい」を「易しい」ととらえていたため。
そして、読書てらこやの二回目にして、一回目のときと同様に、僕にとっての結論は「わからない」になってしまいました。
しかし、一回目の時とは違います。一回目でわからないと申し上げた時に吉満さんに言われた言葉を思い出しました。
「わからないときは、なぜわからなかったのかも考えてみてください。」
ですので、僕はなぜわからないと感じるんだろうと考えてみました。
その理由として、「うさんくさいと考えて拒絶してしまっているから」というのが考えられました。
この本の中に、かみさまという言葉がとてもでてきて、「すべては神様」というように洗脳されている気分になってきます。決してこの本に対する悪口をかきたいわけではありません。
宗教っぽいと思ってしまう自我がどうやら、この本を読むうえで邪魔になっているようでした。
そして、皮肉なことにこの本には、「自分というものは存在しない。」と書いてありました。
きっとこの本は、人生を通して何度か読んで、理解を深めていくタイプの本だと勝手に思いました。そして、読むときはできるだけ、自我は捨てておきたいと思いました。
読書てらこやでは、
「すべてはレンタル。ということなんじゃないか?」「何かを学ぶ際には、自分を空っぽにするということに通ずるのでは?」「なかなか本を読むのが進まない。」「案外、序文が印象に残っている。」と感想を仰る方がいて、「なるほど。」と思わされました。
みなさん、すごいなと思うとともに、「わからない」と同じく感じている方が多く、少し安心しました。
選書したのは、小川さんなのですが、小川さん自身も
「一人で読むのは大変だから、みなさんと読みたかった」と仰っており、
それほど難しく、読みごたえのある本をあえて選んでくださったのには感謝です。
一回目の読書てらこやの時にも感じたのですが、課題本は「自分では絶対に選ばない」というところに楽しさや魅力があると思います。
正直読むのは大変でした。「先に『廉太郎ノオト』読もう。」とそっちに逃げる自分がいました笑。
でもその分、みなさんと共有する時間がとても楽しく思いました。
「あ、そういう考え方もあるのか。」「へー、そういう読み方ができるのか」と何度思ったことか。
実はそういうことに感動しすぎて、終わってもないのに、もう終わったつもりで満足してしまっていました。次回も楽しみです。
印象に残った言葉
目に見えないヴァーチャルなものに、目に見えるものは対抗できません。一見リアリティがあるように見えるものが、実は虚構にすぎないことを理解するには、それを見抜く目が必要です。
著者:中田香織
この本の序文にあった言葉。付箋をはっており、今読み返しても自分にとって感じるものがある言葉でした。
目に見えないものというのは、精神世界のことを指しているのでしょうが、具体的にどういうことかわからない。やはりこの本は、すぐには理解しがたい。
少し前後を読むと、人間は周囲や自分の様々な欲望や期待、理想に押しつぶされて自分の居場所を見失ってしまうことが、古今東西、人間が抱える業であり、
その呪いをといていくのに、目が必要だということらしい。
書いてあることはシンプルで「やさしい」のかもしれないが、これを理解し実際に行動に移すのが、「難しい」というのが、この本を読んで思った「わからない」の正体なのかと書いていて感じました。
本を読む仲間がいて、感想を共有できるのはとても嬉しいですね。3回目に向けて今月は読書を放置せずに過ごします。次も来月になるやもしれませんが、続けていきますよー!読んでくださりありがとうございます。