著者:無能唱元
この本は師匠になんでも聞いてくれていいといわれたので、ノートを持っていき、話を聞いた時に教えてくれた一冊です。
何と言っても値段が僕からしたら高い。
ぜひ、最後のリンクをクリックして値段を確認してほしいのですが、約一万円もする。
一万円もするので、妻に許しを得て買ったのである。
妻は本を読むわけではないが、本への理解があるので、許してくれました。
仕事もろくにしていない状況から、やっと仕事を始めた僕への、少しのご褒美という名目で買ってもいいということになった。
この一万円する本、実のところ一万円分の価値はあるのか?
それは、今のところわからないと思います。
ただ、場合によっては、一万円以上の価値があると思うし、一万円というお金を払っても、出会えないものに出会わせてくれる可能性を秘めていると思います。
喜多川康さんの本に、
「本の価値というのは、本を読んだ後の自分の行動でいくらでも上下するものである。」というような表現があったのを強く覚えているし、そのことを僕は強く信じています。
なので、この「人蕩し術」は「今の」僕にとって、その価値はまだまだ低いものだと思いますが、5年後10年後、もっと先の僕にとっては、価値のあるものと言えるように行動しようと思いますし、今もその行動の途中です。
さあ、ではこの本には、どんな内容が書いてあったのか。
まず、「人蕩し術」読めますか?
これは「ひとたらし」と読みます。僕は師匠から聞いていなければ絶対に読めなかったと思います。
ひとたらし、確かに、そういう人いるな。と思います。
妙に魅力のある人。
この本は「魅力」について書いてある。と僕は思っています。
魅力を語る言葉
吉田甲子太郎(よしだきねたろう)氏から聞いた訓話ですが、今でもありありとその言葉を思い出せます。
「長い間、人生をやっておりますと、人間には二つの才能というものがあるなあということに気がつきます。
一つの才能とは、普通にいわれている「才覚能力」のこと、つまり才能です。これは知識や技術から、気働きといったようなものを含んでいます。
もう一つの才能とは、いろいろないい方もありますが、要するに『誠実』であることです。そして、『他人のために尽くす』こと。
まあ、人間社会を渡っていくには、この二つの才能というものがあると思います。
ところが、私も学校卒業後三十年もたって、自分の周囲を見回してみると、どうもこの第一の才能のあると思った人間は、初めはいいんですが、結局は、第二の才能の人間に負けてしまっています。
つまり、誠実である方の人間が人生において、勝ちを収めている方がずっと多い、ということに気がつくのであります。」
第一の才能に対して抱く人々の気持ちは「羨望」であり、第二の才能に対して、抱く人々の気持ちは「人望」でしょう。
この二つはともに人々の望みを表現するものですが、前者はとかく、「羨む→恨み」に転じやすく、そこにマイナス的感情がつきまといやすいのです。
それに反して後者は好意的な希望を当事者にいつまでも寄せるのです。
人蕩らし術 著者:無能唱元
大変長くなり申し訳ないのですが、魅力について、少しわかっていただけたのではないでしょうか。もちろん言われてみればわかることなのですが、こうやって言語化されたものを見ると、わかっていることがもっと自分の身近にくるように思います。これが読書の良さだと思います。
羨望と人望、妙に納得がいってしまうので、紹介しました。
そして魅力の源は、弛緩の中にある。心的リラックスの中にある。人の外部的な特質ではなく、主として内部的なその人の心の働きによって、外へそれがにじみでてくるものである。と書かれている。
たしかに、自分の中で魅力ある人というのは、余裕があり、緊張感を与えないような人であるなと思います。
もちろん状況によっては、緊張感を与えることもあるが、基本的にリラックスして生きているように思います。
そして上記にもあるように、誠実であったと思います。
魅力のある人の正体がこの本のおかげで、少しわかってきたと思います。
そして、それに近づく方法がこの本には書いてあります。
この本は魅力について書いてあるというように言いましたが、
魅力については特に最初の80ページぐらいで残りの320ページはその魅力を得る方法と、いろいろな面白い話が書いてあります。
分厚くて難しそうだなと思う本ですが、ふたをあけてみれば、非常にわかりやすい例でいろんなことが説明してあり、難しい本の類ではないと感じました。
紹介したのは、本のごく一部ですので、ぜひ読みたい方は私から借りてもいいですし、思い切って買ってみるのもありだと思います。
直接あって話をされた方には、この本に書いてある極意もお伝えできると思いますのでぜひぜひ話しましょう!